グレートドームの先生ブログ、下のリンクからご覧になれます。
https://greatdome-edu.com/mit先生・mba先生のブログ/
2024年4月30日
豊島岡中学校高等学校、中学入試「算数・英語資格試験」導入へ(2)
前回に引き続き豊島岡の「算数・英語資格試験」について考えてみたい。4月末時点で2025年度入試の詳細は開示されていないが確認できる範囲では次の通りだ。
試験日は2025年2月2日・3日・4日に行われる従来通りの4教科入試1~3回に、同時並行で実施。募集人員は各回とも若干名で、4教科入試の募集人数の変更はなく、併願ができる。選抜方法は、算数の得点を2倍したものに、英検取得級による、みなし得点を加えた300点満点で判定。算数は、4教科入試の算数の時間に同一の試験を実施する。受検には、2022年第1回以降に取得した英検CSEスコア証明書の提出が必要となる。2025年度は、英検3級(CSE1456以上)50点、英検準2級(CSE1728~1979)70点、英検準2級(CSE1980以上)80点、英検2級(CSE1980~2303)90点、英検準1級以上(CSE2304以上)100点とする。(リセマスから)
これを見て思うのは、この入試に応募する生徒は、英検準2級や3級取得者ではなく、1級、準1級、2級の取得者ではかということだ。中学受験組で小6迄に英検1級を取得出来る生徒は限られており応募者の大半は英検準1級と2級取得者と推測出来る。つまり、200満点の算数に、90点ないし100点が加算されるという計算になる。その差は10点で5%。即ち、準1級取得者の算数得点に5%上乗せがあるということだ。
話しをシンプルにするために、算数の満点を100点にすると、5点の上乗せということだ。豊島岡の算数試験における合格者平均と受験者平均の差は、10から15点。このなかでの5点の加算は決定的なものとはならない。とすれば、この入試は比較的英語が出来る受験者の算数入試と判断出来る。
豊島岡は良く考えていると思う。世の移り変わりを見据えその姿を変えている。総論で言えば、この動きに賛成したい。そして、開成、麻布、武蔵、桜蔭、女子学院の御三家、守ることばかりでなく、時代に見据え新しいことを取り込んでいってほしい。ただ、受験者がその動きについて行くのは、容易ではない事も申し添えたい。